発 行:昭和59/1984年3月
発行者:社団法人ソフトウェア産業振興協会
判 型:B5/182ページ
表紙が薄緑色のコットン紙と白い厚紙の2種類がある。外部向け、内部向けという違いなのか、中身は全く同じ。
ソフト協 技術委員会(委員長=岸田孝一氏:ソフトウェアリサーチ アソシエイツ)のソフトウェア開発環境部会(部会長=野村敏次氏:協同システム開発)が実施した「ソフトウェア開発環境に関する調査」(アンケート、面会ヒアリング)とワークショップの成果をまとめたもの。
ソフトウェア開発におけるツールの活用、ネットワーク/LANによる分散開発、ワークステーションの利用など、1985年から通商産業省の主導でスタートした「ソフトウェア工業化システム(シグマプロジェクト)」の予兆を示す報告書。
ソフト協主催のワークショップ、セミナー、シンポジウムに参加した人から無作為に抽出した400人にアンケートとヒアリングを実施、さらに海外における事例研究を含めた報告書となっている。
1985年度から5年間、総額250億円の公費が投入された「ソフトウェア生産工業化システム」(いわゆるシグマプロジェクト)の原点ともいえるレポートで、委員長の岸田孝一氏を筆頭に、ソフトウェア工学/UNIXベースの開発環境に道を開いた人々の活動が記録されている。
私事ながら、岸田孝一氏に連れられて行った先が横浜(たぶん関内あたり)のホテルで、その1室で開かれた徹夜のワークショップに付き合わされたことがある。「参加した以上、お前も何か言え」と迫られて往生した記憶がある。