発 行:昭和60/1985年11月
発行者:情報産業議員連盟
編 集:情報産業研究会
判 型:B5/92ページ
情報産業議員連盟が発足したのは昭和44/1969年1月だった。その前年から本格化していた電子計算機と情報処理用プログラムの輸入関税撤廃に対応して、国産電子計算機の開発・生産を国策として支援しなければならない、という通商産業省の要請に国会議員が応えたかたちだった。
当初は自由民主党、社会党、民主社会党など全党派横断型の政策勉強会が構想されたが、結果として国産電子計算機メーカーの政治献金と組織票を独占することになった。とはいえ勉強会、工場見学、意見聴講会などを月1、2回のペースで開催、さらに米欧の電子・情報産業(電子計算機/半導体メーカー、情報処理サービス/ソフトウェア開発会社、データ通信サービス企業など)を訪問するなど、意欲的に取り組んでいたことが分かる。
巻頭に掲載されている初代会長の橋本登美三郎氏がどこまで情報産業を理解していたかは別として、田中角栄氏の懐刀としてその重要性を認識していたことは間違いない。また倉成正氏にいたっては、現在の国会議員は足元に及ばない「情報」通だった。